*2001・2002年の分も若干入っています。
INTERVIEW |
2003 | |
1月 | NHK 「ニューヤー・オペラ・コンサート」出演 | |
4月 | メトロポリタンオペラ・デビュー | |
5月〜6月 | ウィーン国立歌劇場 「オテロ」「フィデリオ」 | |
6月11日 | MAXI SINGLE「Treasure Voice」発売 | |
7月 | ミュンヘン ・レバイン指揮 「フィデリオ」演奏会形式 | |
8月 | ザルツブルク音楽祭「サムソンとデリラ」「ホフマン物語」 | |
9月〜10月 | ウィーン国立歌劇場 「愛の媚薬」「ファルスタッフ」 | |
12月 | 東京カテドラル聖マリア大聖堂で 初のソロ・コンサートを開く。 |
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情熱語録。やっぱり自信を持ってないと、ステージ上で楽しむっていう気持ちを持てないと思うから・・・。「絶対負けないぞ」、あと「自分は上手いんだ、絶対上手いんだ」って言い聞かせてウィーンにやってきた。 音楽を通して、泣いて笑って怒ってっていう持ってる感情を全部出し切れる場所ってのは僕にとってはたぶんオペラしかないから。 そういう意味ではオペラを歌えるってのは、僕にとってはラッキーな場所があるって感じかな。 (TBS情熱大陸2001年12月23日放送分より) |
他の歌い手にはない大きな強み。文章を縦に書く日本人は、俳句がいい例で言葉を縦にして深く突き詰める。欧米人は言葉が横流れ。割と大きな流れの中で考える。自分は両方の表現ができる。 今後は声楽的な要素を成長させ、歌手としての芸術性を高めること。 ゆくゆくは父方のルーツであるイタリアのベルディやプッチーニの作品を自分のものにしていきたい。 (岩手日報 「いわて学芸この1年」2002年8月24日号より) |
音楽の中で一番大切なもの。やっぱり「情熱」。“Passion”。そしてそれがあるので新しい音楽とか自分の好きな曲を覚えるときというのは、 本当にこう涙が出るまで、体に沁みこむまで何回も何回も繰り返して歌ってその音が、 その一つ一つの音が自分のものになるように。そして最後に言ったように 涙がホロっと出てきたとき、この涙が出た瞬間ていうのが音楽の“Miracle”、 ミラクルっていうかそういうときに感動が生まれるんだろうなって、 自分自身わかるようにその音楽をしみこませて歌うようにしています。 (「題名のない音楽会21」より) |
メトで歌った感想。客席から観るのももちろんいいけどステージ上から広がる客席を見渡すのはいっそう素晴らしい!そこで感じるのは 目から入るものだけじゃなくて、完璧な人の気、“エナジー”です。 それを一気に受け止められる。1度歌うとやめられなくなるっていうのは それなんです。でもね、僕は大学生のときから言っているんだけど、 すごくシンプルに考えていると、お風呂場とか響きのいいところで 歌っているときの気持ちよさってあるじゃないですか。 あれの延長線上かもしれない。(笑) 響きと自分の声が共鳴するって言うのはやっぱり快感で、 それが何百倍にもなった感じ。 国立歌劇場もそうですが、ただそこに立っているという 意識だけの問題じゃなく、フィジカルに受ける快感がある。 それプラス、メンタルな部分では、この広い空間に 立っているたくさんの観客がいる、オケもいい、美しいっていう、 いろんな要素が全部倍増するからほんとに楽しいんです。 (2003 クリスマスコンサートプログラムより) |
舞台演技の練習は何か特別にしていますか?やっていません。自分のイマジネーションでやっていますが、最近はステージ・ディレクターから要求されることが多いです。 《ビリー・バッド》の時は投げ飛ばされて蹴りを入れられて青あざを作りながら 『(ここで突然アリアを歌いだして−)』って歌ったんです。 動くのは好きですし、ダンスもやりますよ。 オペラって総合芸術だから立って歌うだけでなく、動きが大切です。 (Grand Opera vol.31より) |
声ちょっと前は自分にプッチーニなんかできるのかなぁと思っていましたが、だんだん声が太くなるもので、出来るようになってきています。 やっぱり“ヌッツォ”ですから(笑)。ワーグナー?その後ですね。 (SevenseaS 6号より) |
ザルツブルグ音楽祭*「ドン・カルロ」について。レルマ伯爵はフィリッポ二世を守っている役なので、 現代最高のフィリッポ二世役と言われているフェルッチョ・フルラネットと一緒にいます。 彼が歌っている時にステージ上で放っているオーラは凄く、 彼のフィリッポに対する気持ちが側にいると伝わってくるようなところがあります。 それをガードする役というのは、どういう気持ちでそこに立っているべきか考えながら、 常に演技をしなければならないですね。 彼とはウィーン国立歌劇場の「シモン・ボッカネグラ」でも一緒だったんですが、 その舞台には、僕が彼に剣を返すという場面がありました。 今回の「ドン・カルロ」では反対に、彼が僕に剣を渡す場面があるんですが、 僕に剣を渡す時に彼は小さな声で「これは、ウィーンの借りだって」渡すんですよ(笑)。 *「ホフマン物語」について。 この役はウィーン国立歌劇場に続いて、演じるのは二度目です。 演出のマックヴィカーはとてもオープンな人柄で、 役柄に対するこちらの提案が彼の作法にかなっていれば、舞台で取り入れてもいいと言っていました。 ナタナエルはもう一人の学生頭であるヘルマンと同じように一団で扱われることが多いのですが、 自分としてはより違いを出したいし、 簡単な役だけど自分の役を最大限に楽しくするにはどうすればいいのか考えたんですね。 ナタナエルはホフマンが登場した時に「話をしてくれよ」と口火を切る役で、 ホフマンの生徒の一人だけど、飲んで騒いでいる仲間にしっくりとけ込めないところがある、と演じてみました。 そんな、どこかホフマンを信じていないような役作りをマックヴィカーは許してくれて、 テーブルの上に立って正面を向いて歌うというとても目立つ、歌い易い場も作ってくれました。 彼には感謝していますし、彼はとても歌手を立ててくれるんです。 * ウィーン 2000〜2001シーズンに「ステッフェリオ」に出たんですが、 その時に主役のレナート・ブルソンから体で教えられました。 彼と剣を交える場面の練習の時、彼に剣を持たされたと思ったら、そこにいきなり剣を振りかざしてきたんです。 それまで僕はステージ上で剣を持ったことがなかったのですが、慌ててそれを剣で受けたら剣ごと吹っ飛ばされてしまって。 その時、 彼は「これが俺のヴェルディへの思いだ!それを受け止められないなら俺と一緒にステージに立つな」と言ったんです。 ブルソンの素晴らしいヴェルディは、そういうところから来るのか、と感心しましたね。 (モーストリークラシック 2003より) |